映画『エミリア・ペレス』(原題 Emilia Pérez )ポスタービジュアル

異色の感動作!『エミリア・ペレス』“最恐の麻薬王”=“女性”

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異色の感動作!『エミリア・ペレス』“最恐の麻薬王”=“女性”

映画『エミリア・ペレス』(原題 Emilia Pérez )は、名匠ジャック・オーディアール監督が運命を切り開いていく女性たちの姿をミュージカル仕立てで描く異色の感動作! 本当の自分になりたいと願い“女性”として新たに生きることを決意したメキシコ“最恐の麻薬王”をめぐる物語で、ここに注目してみた。

映画『エミリア・ペレス』(原題 Emilia Pérez )ポスタービジュアル
映画『エミリア・ペレス』(原題 Emilia Pérez )ポスタービジュアル

【注目】ジャック・オーディアール監督が明かす製作秘話!

久しぶりに来日されたジャック・オーディアール監督が明かした製作秘話。本作がカンヌ国際映画祭やゴールデングローブ賞、アカデミー賞など、世界中の映画祭で100を超える賞を受賞したことについて、監督は「世界中でこれほど受け入れられ、成功を収めたことに大変驚いています。今こうして来日させていただいているように、この作品とともに世界中を巡ってきたため、少し疲れも感じています。喜びと疲れを同時に味わっているという感じですね。ですので、今日はぜひシンプルな質問をお願いします(笑)」とユーモアを交えながら語った。

本作に出演するゾーイ・サルダナ、セレーナ・ゴメス、カルラ・ソフィア・ガスコンら豪華キャストについても言及。監督は「最初のシナリオでは、登場人物の年齢設定を25~30歳くらいにしていました。しかし、メキシコでキャスティングを進めたものの、なかなか思うように進まず、その後、カルラやゾーイと出会い、彼女たちがぴったりだと感じたため、登場人物の設定を40代に変更しました。衣装もそれぞれの世代に合わせて調整し、物語とともに変化していくように工夫しました」とキャスティングへのこだわりを明かした。「映画の中では、完全に自立した女性たちが、歌い、踊り、自由に生きる姿が描かれています」。

2002年のイヴ・サンローランの引退ショーでモデルを務めた女優・冨永愛がゲストスピーカーとして参加した同作イベントでのコメントより抜粋。

【注目】サンローラン映画制作部門の初長編作品!

本作の制作を務めるのは、フランスのラグジュアリーブランド サンローランより誕生した映画制作部門サンローラン プロダクション。クリエイティブ・ディレクター アンソニー・ヴァカレロがサンローランのために構想し、ラグジュアリーブランドとして初めて本格的な映画制作を行うことを発表した本部門は、これまでウォン・カーウァイやペドロ・アルモドバル、ジャン=リュック・ゴダールなど世界を代表する巨匠監督とのタッグによる作品を次々と発表。そして、満を持しての長編第一作目となる本作で大躍進を遂げた。

監督は、サンローランやデザイナーのアンソニー・ヴァカレロとのコラボレーションについて問われると、「アンソニー・ヴァカレロさんや美術監督のヴィルジニー・モンテルさんと話し合いながら衣装の方向性を決めていきました。サンローランの膨大なアーカイブの中から選ばせてもらったものもありますし、必要に応じて新たに制作してもらったものもありました」と振り返った。さらに、「今回の衣装は、主要な女性キャラクターたちが40代という設定になっており、年代にふさわしいだけでなく、物語の中で彼女たちが変化していく様子が衣装にも反映されるよう工夫しました」とこだわりを明かした。

ジャック・オーディアール監督(右)、冨永愛がゲストスピーカーとして参加した同作イベントにて
ジャック・オーディアール監督(右)、冨永愛がゲストスピーカーとして参加した同作イベントにて

【注目】映画界の大御所からも絶賛の声が続出!

第77回カンヌ国際映画祭女優賞&審査員賞W受賞
第37回ヨーロッパ映画賞主要5部門(作品・監督・主演女優・脚本・編集)受賞
第82回ゴールデングローブ賞最多4部門(作品〈ミュージカル・コメディ部門〉・助演女優・非英語作品・主題歌)受賞
第30回クリスティクス・チョイス・アワード最多3部門(助演女優賞、主題歌賞、外国語映画賞映画)受賞
第78回英国アカデミー賞助演女優賞受賞
第31回全米映画俳優組合賞(SAG賞)助演女優賞受賞
第50回セザール賞 最多7部門(作品、監督、脚色、作曲、音響、撮影、視覚効果)受賞

映画界の大御所からコメントが寄せられている。

「『エミリア・ペレス』は3回観た。圧倒された。今まで作られたどの映画とも違う。大胆で、型破りで、美しい。」
―ジェームズ・キャメロン (映画監督)

「ジャック・オーディアールは現代に生きる最も優れた映画監督のひとりだ。」
―ギレルモ・デル・トロ (映画監督)

「『エミリア・ペレス』は本当に素晴らしかった。非常に独創的で心に響くインスピレーションを与えてくれる作品だ。」
―ドゥニ・ヴィルヌーヴ (映画監督)

「単なる良い映画や素晴らしい映画という枠を超えている。稀にみる出来事であり、現代の傑作だ。」
―マイケル・マン (映画監督)

映画『エミリア・ペレス』(ギャガ 配給)は2025年3月28日[金]より新宿ピカデリーほか全国公開
© 2024 PAGE 114 – WHY NOT PRODUCTIONS – PATHÉ FILMS – FRANCE 2 CINÉMA

映画『エミリア・ペレス』あらすじ・作品データ

メキシコを牛耳る最恐の麻薬王・マニタス(カルラ・ソフィア・ガスコン)と、優秀な才能をボスに利用され、不遇の日々を送る弁護士・リタ(ゾーイ・サルダナ)の衝撃的な出会いから幕を開ける。そこで告げられたのは、マニタスからの思いもよらない告白だった――「女性になりたい」。長年抱えてきた切なる願いを叶えるため、リタの助力により死を偽装、妻・ジェシー(セレーナ・ゴメス)にも知らせずにこれまでの人生を葬ることに成功したマニタスは、“エミリア・ペレス”として極秘に新たな人生を踏み出す。(2024年/フランス映画/カラー/シネスコ/ 5.1ch/133分 字幕翻訳:原田りえ)
制作:サンローラン プロダクション by アンソニー・ヴァカレロ
監督・脚本:ジャック・オーディアール『君と歩く世界』『ゴールデン・リバー』『パリ13区』
出演:ゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメス、アドリアーナ・パス

映画『エミリア・ペレス』予告編

© 2024 PAGE 114 – WHY NOT PRODUCTIONS – PATHÉ FILMS – FRANCE 2 CINÉMA

映画『エミリア・ペレス』公式サイトhttps://gaga.ne.jp/emiliaperez/
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