観客には素直に観て喜んでもらいたい
ベルギー王国史上初の映画のワールド・プレミアであり、1929年からエルジェが作った国民的コミック「タンタンの冒険」シリーズのスピルバーグによる初3D映画化を、国を挙げて大歓迎した形だ。市内には無数のポスターが貼られ、ワールド・プレミアの前にはタンタン・マニアが集まり、タンタンに登場するクラシック・カーのパレードも行われた。スピルバーグ、そしてタンタン役を演じたジェイミー・ベルらが参加した本ワールド・プレミアは、ベルギー王室のアストリッド王女らも参加。世界50か国、80の言語で翻訳され、2億5000万部の人々に読まれているタンタンの映画化を国民で祝った一日となった。
同地の記者会見には、約30か国からジャーナリストが集まった。スピルバーグは、「この映画をタンタンの発祥地であるベルギーで最初に披露することができることに誇りを感じている。新しいテクノロジーを駆使して、これを実現することができた。観客には素直に観て喜んでもらいたいね。映画『レイダース/失われたアーク』を作ったのがタンタンとの出会い。電話で映画化の話をしたとき、エルジェも『レイダース~』が大好きだといってくれた。エルジェがこの作品を見たらきっと映画を気に入ってくれると思う」と語った。
その後、スピルバーグ御一行はブリュッセルとパリを結ぶ鉄道タリスのタンタン特別列車に乗り込み、そのままパリ・プレミアに参加。タンタンを冒険へと誘い出す、ユニコーン号の一部が装飾された劇場には、作品の公開を待っていた約3,000人の観客が集まり大熱狂。
翌23日は、英国ロンドンでプレミアを開催。ブリュッセル、パリでは参加できなかったサッカリン役のダニエル・クレイグが登場した。タンタン役のジェイミー・ベル、デュポン・デュポン役のサイモン・ペグ&ニック・フロスト、人気脚本家のスティーヴン・モファット、エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュら、映画『タンタン』の製作に名を連ねるイギリスチームが大集合となった。映画の中でタンタンが乗っているインディアン・カーとスノーウィらしき犬も登場し、他のプレミアとは一味違う盛り上がりをみせた。まさに大陸を横断し冒険する少年記者タンタンにふさわしいワールドプレミアで幕を開けた、映画『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』の日本は12月1日公開だ。
原題=THE ADVENTURES OF TINTIN
日本公開=2011年12月1日
配給=東宝東和
公式サイト
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