映画『しあわせのパン』舞台あいさつ

原田知世と大泉洋が映画の舞台である北海道への愛を語る!

映画会見/イベントレポート

映画『しあわせのパン』完成披露試写会が11月23日、撮影地である北海道のユナイテッド・シネマ札幌にて行われ、主演の原田知世、大泉洋が登場し舞台あいさつを行った。撮影期間を北海道で過ごし、久しぶりの訪問となる原田と、北海道出身の大泉の登場を、地元観客は大歓声で迎えた。

原田知世と大泉洋が映画の舞台である北海道への愛を語る!
映画『しあわせのパン』舞台あいさつ、三島監督、原田、大泉

同作は、月景色が美しいことでその名がついたという、洞爺湖のほとりにある小さな街・月浦を舞台に、パンカフェ「マーニ」を営む、りえさんと水縞くん夫婦と、さまざまな想いを抱いて同店を訪れるお客さまたちの春夏秋冬を綴った物語。

来年デビュー30周年を迎える原田には、記念すべき年の作品であり、「この作品に出会えたことがしあわせだった」と語るほど、本作に並々ならぬ想いがある様子。「昨年の秋と今年の冬の月浦で撮影して、ようやく完成し、皆様に観ていただける日が来たことをとってもうれしく思っています。いまは今日の北海道の青空のような気分です」とあいさつ。

そして「一昨日、ロケ地の月浦へ伺いまして、なつかしくて胸がきゅんとしました。思い出もたくさんあるのでうれしかったです。月浦にいるだけで癒されました。撮影中、徹夜して大変でもどんどん表情をかえる月浦を見ているだけで、いろんな栄養をもらえてましたし、オールロケで1か所でみんなで撮影していたので、一緒に寝て食べていたので、あの場所のおかげで自然からパワーをもらっている感覚でした。すごく和やかで表情も東京にいるときとは全然違っていました。月浦の皆様が、おいしいものを用意してくださり、バーベキューで焼き肉やあったかい炊き出しを出して頂いて、海鮮のおいしいいくらとかをご飯に好きなだけかけて、なんてしあわせなんだろうと、ずっとここにいたいと思いました。大泉さんがスープカレーを差し入れしてくださって、愛情いっぱいのご飯を頂きました。私は長崎の生まれなのですけど、北海道に来てたくさんの方に撮影中にお世話になって愛情をいただき、そして、北海道の自然に触れて、きっとそのおかげで出来たことがたくさんあると思います」と述べた。

映画『探偵はBARにいる』に続いて、北海道が舞台の作品へ出演となった大泉は、妻をずっと見守る優しい夫を演じ、新たな魅力を発揮した。「セリフも少ない役でしたが、不思議とパンをこねているだけでいろいろなものが伝わってくるような作品です。とってもやさしい、ほっこりした映画です。観ているみなさんの想像とか、いい余白のある映画だと改めて思いました。疲れていたり、ピンと張りつめた気持ちがちょっとゆるむような映画だと思いますので、どうぞ周りに疲れた友人や家族がいたら『観たほうがいいよ』言って勧めてください。皆様の口コミで映画が好評になった暁には、ぜひリーズ化ということで、まずは『しあわせのパンツ(=しあわせのパン2)』という、パンもパンツも分け合う、そういう夫婦の物語を……」と、ダジャレを絡めてピーアール。

大泉は、「今まさに観ていただいたお客様ですか、水縞尚さんというとても寡黙で、やさしいダンナ様を演じさせていただきまして。ひょっとしたら今、「やっぱりこうか大泉は!」的な感じで、皆さまの夢をぶち壊したかもしれません(笑)」と、笑いを提供。「軒並み北海道でロケをした映画が公開になり、本当にうれしいです。このままずっと北海道で撮影ばっかりできたら楽ですけどね(笑)」とさらりと本音を交えて語り、「今回は洞爺湖の月浦という場所が綺麗で癒されましたし、宿泊していたのが洞爺湖温泉だったので毎晩温泉に入って最高でした」と撮影を振り返った。

「まずは北海道の人がたくさん見ることによって、それが広がって道外の皆さんが観るわけで、そうすると洞爺湖に行ってみようとなり、洞爺湖にお客さんがきて、また北海道の経済が回っていくわけです。『探偵』のときにも同じことを言いましたけども(笑)、とにかくみんなで頑張って北海道の経済を良くしていこうではないでしょうか。どうぞ皆さんよろしくお願いします」と、客席を惹きつけた。

監督は、NHKでドキュメンタリーを数多く手掛けてきた三島有紀子。長編映画初監督として、オール北海道撮影に臨んだ。「月浦は、ハッとするほど美しいです。ここで生きている感覚と、何を感じて生きているのかを知りたいと思った時、矢野顕子さんと忌野清志郎さんの楽曲「ひとつだけ」が頭に流れてきて、それぞれのひとの“ひとつだけ”を描けたらいいな、と思いました。北海道の野菜の色が綺麗で、みずみずしさを強調してフィルムに焼きつけたいと思っていました。パンも生地がおいしそうじゃなくてはいけないので、今回は自然や素材に合わせて撮影しました。もし帰り道に“自分だけのひとつだけって何かな”って思ってくれたら、嬉しく思います」。

日本公開=2012年1月28日(2012年1月21日北海道先行ロードショー)
配給=アスミック・エース
©2011『しあわせのパン』製作委員会

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