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映画『ヘルタースケルター』オンナの覚悟ってすごい!

[シネママニエラ]沢尻エリカ主演×蜷川実花監督の映画『ヘルタースケルター』にオンナの覚悟 を見た! 1人の女性の身体に巻かれた包帯がほどかれていく画で始まる同作 は、沢尻にとって5年ぶりのスクリーンになるという。

©2012映画『ヘルタースケルター』製作委員会

本作は岡崎京子「ヘルタースケルター」の映像化であり、沢尻が演じたのは、「目ん玉と爪と髪と耳とアソコ以外は全部つくりもの」の“全身整形”で完璧美となったヒロインのリリコ。

リリコの物語が休業から一転して仕事を過密にし過ぎてダウンしてしまうという、劇中のリリコと同じで沢尻の経歴とややダブって見えることもあり。報道陣の前で迷言・珍言「別に」のセルフパロディも期待しちゃうほど(※「別に」台詞はありません!)。

記者会見ではリリコが白、取材陣が黒、そして上空から舞う赤い羽根の赤+αという監督の美的センスが炸裂! 浴槽のシーンでは、幻覚で水中から薬のカプセルが浮いてきて、カラフルなカプセルだらけの風呂になったり。ほかにも浴室に敷き詰められた真っ赤なタイル、そこに全裸で横たわるシーンは、エステサロンCMのようなポージング。特に腰回りは一段白くつるんつるんな美肌。

©2012映画『ヘルタースケルター』製作委員会

ところが、面白いことに劇中で、美の哲学を語るのは大森南朋が演じた検事だったりする。検事補役の鈴木杏が、「どうして神様は若さと美しさを与え、奪うのでしょう?」と問いかけると、大森が答える。それは「美と若さは別物。~(略:続きは映画で)~」と続く。

とにもかくにもオンナの覚悟を思い知らされた作品であった。役柄から抜け出せず、体調不良になってしまうのもいたしかたなし。それに、蜷川監督が「(この原作は)オンナが撮らなければ」と発言した意味もなんとなく伝わった。作風として、メインターゲットはティーンだと思う。しかし、機会さえあれば、美や幸せを他人と比較してしまい落ち込んでいる女性にはぴったりかも。つまり、誰にでも適した美や幸せがあるものだし、満足する程度もその人次第なのだから。

日本公開=2012年7月14日
配給=アスミック・エース
©2012映画『ヘルタースケルター』製作委員会

公式サイト hs-movie.com/
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