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リー・ダニエルズ初来日『大統領の執事の涙』を語る

リー・ダニエルズ初来日『大統領の執事の涙』を語る

[シネママニエラ]映画『大統領の執事の涙』を携えて来日中のリー・ダニエルズ監督が2月5日夜、東京・日本外国特派員協会での記者会見に出席し、各国の記者からの質問に答えた。

リー・ダニエルズ監督が初来日

7人の米国大統領に仕えた黒人執事の生涯を、実話をベースに描いたヒューマンスペクタクルで、フォレスト・ウィテカー、オプラ・ウィンフリー、ジョン・キューザックなど名だたるキャスト陣が顔を揃えた本作は、メジャースタジオが企画に難色を示す中で製作されたインディーズ作品。監督は「オスカー俳優たちが、物語と素材の素晴らしさに魅力を感じ『(ギャラが)タダでも出たい』と集ってくれた」と明かした。

そして「まるで舞台制作の現場のように、それぞれがやるべきことを自分で行うという感じでした。この素晴らしいキャスト陣を物語の中に埋没させるというのは、非常に難しい仕事ではありましたが、最善を尽くしたと思っています」と振り返った。

いつも何かが足りないのが人生

また一部のマイノリティのコミュニティからの批判が出ているという点について、「映画を見る前の反応として、そうした声はありましたが、実際に見ていただいてからは、みなさんこの作品を受け入れ、愛してくれている」と前置きし、「(自身は)13歳で父を亡くしたのをはじめ、多くの人々が死んでいくのを見てきました。『ノー』と言わなかったことが、心を強くしたと思います。この映画は使用人であった両親、同じく使用人であったその上の世代、そしてさらにその上の世代となると奴隷ですが、彼らに対するオマージュです。こうした物語はいくらあっても足りないと思っていますし、私自身のバックグラウンドを踏まえ、こうした人々の物語を紡いでいきたい」との持論を語った。

「僕にとっては自分の映画についての子どもたちの反応は非常に重要です。この映画を見た息子は『ドキュメンタリー部分は弱いけど、結構いいんじゃない?』と言ってくれました(笑)。僕が、どのスタジオも製作に難色を示したから、資金を集めるのが大変だったんだと説明すると、息子は『だってそれがパパの仕事でしょ? もしスーパーマンやスパイダーマンが有色人種を主人公に作られたなら、僕はパパが何かをやり遂げたって思うよ』と(苦笑)。そこで僕は映画と同じだって気づいたんです。下の世代にとってはいつも何かが足りない。それが人生なんです」

映画『大統領の執事の涙』[HD]特報


©2013,Butler Films,LLC.All Rights Reserved.

原題=THE BUTLER
日本公開=2014年2月15日
配給=アスミック・エース

大統領の執事の涙|リー・ダニエルズ
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公式サイト butler-tears.asmik-ace.co.jp

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