[シネママニエラ]伝説のポルノ映画『ディープ・スロート』で70年代、一躍有名になったリンダ・ラヴレースの半生を振り返る伝記映画『ラヴレース』でヌードシーンも厭わずに主演を務めたアマンダ・サイフリッドに話を聞いた。
――リンダ・ラヴレース役を引き受けたときのことを教えてください。
アマンダ・サイフリッド:この映画に参加することに決めたのは、監督のロブ&ジェフリーとの長い会食後だったわ。リンダの視点で語りたいという、彼らの完璧なビジョンを聞いて、とても気に入ったし、私自身も彼女の現実についてすぐに理解することができたの。
――あなたは1985年生まれですが、リンダのことや映画『ディープ・スロート』のことはご存知でしたか?
アマンダ・サイフリッド:いいえ、この映画のために『インサイド・ディープ・スロート』を観るまで何も知らなくて。監督が集めた膨大な写真やフッテージ、本などの資料を私に見せてくれたし、私自身も彼女が出た映画もほとんど全部観て役作りをしたの。それに(自分の)両親に当時の反響を聞いたわ(笑)。
――ヌードシーンも含め、この役を演じることはとても勇気がいると思いますが、どこに惹かれたのでしょうか?
アマンダ・サイフリッド:私はチャレンジングな役が好きなの。特に実在の人物を演じる場合は大きな挑戦だし、責任を感じるから怖くもある。彼女は驚くべき人生を生きた。反ポルノ活動家として、ポルノに反対するために取材も多く受けていましたから。それらが役作りの手掛かりにもなり、ある意味でとても心強かった。もしかすると、存命の方でない役を演じる方が、反応を得られない分、気が楽かもしれません。
――改めてリンダ・ラヴレースについての印象を教えて下さい。
アマンダ・サイフリッド:彼女はただ友達や子供、幸せな結婚生活が欲しかっただけなの。それだけを望んでいたのね。演じることで、リンダのサバイバル能力には感化されたわね。だって、ものすごく悲劇的な人生を体験したにもかかわらず、彼女はそこから抜け出して、最後には自分の家族を持つことができたのよ。彼女が経験してきたことは、とても困難なこと。だけど、それを語ることを恐れず、勇気を持って他の女性たちとシェアした。
――この役を演じる際に最も気を付けたことは何ですか?
アマンダ・サイフリッド:この映画は決して架空の物語じゃない。本質をとらえることが最も重要なことでした。本質が欠けていれば、何もないのと同然だから。リンダの物腰や声を真似たり、髪や目、口紅の色が正しくて、そばかすがあっても、彼女自身になりきらなければ何の役にも立たないもの。ただ、彼女は背が高くて、わたしが羨むような素晴らしいバストを持っている(笑)。そういう肉体的な存在感を出すのは難しかったです。恋人に認められたいと思ううちに、どんどん大胆になっていったのではないかしら。いったい彼女がどのぐらいのことを楽しんでいたのか、私には分かりません。
――70年代の衣装や雰囲気は役作りの手助けになりましたか?
アマンダ・サイフリッド:ええ、とても。俳優にとっては役に入り込む大切な要素よ。コスチュームって本当に大切だし、まったく別人になった気分で、とても楽しかったわ(笑)。たとえば、同じ洋服を着ていなかったら、同じようにダンスはできないと思うの。
――最後に映画の見どころをお願いします。
アマンダ・サイフリッド:この作品はリンダという女性の人生の旅と、リンダと夫のチャックという信じられない二人の関係性を描いている。それぞれのキャラクターを掘り下げ、リンダの物語をもっとも良い形で伝えることができた。リンダのサバイバル人生、それに対峙した彼女の勇気をぜひ観て欲しいわ。
映画『ラヴレース』は、2014年3月1日[土]よりヒューマントラスト有楽町ほか全国順次ロードショー
映画『ラヴレース』予告編
R18+
2013年アメリカ映画/93分
原題=LOVELACE
日本公開=2014年3月1日
配給=日活
公式サイト http://lovelace-movie.net/
©2012 LOVELACE PRODUCTIONS,INC.ALL RIGHTS RESERVED
[amazonjs asin=”B00JOBHG9O” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”ラヴレース Blu-ray”]
[amazonjs asin=”B000BKJLNQ” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”ディープ・スロート DVD”]