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『アクト・オブ・キリング』インドネシアが抱える闇の衝撃

映画『アクト・オブ・キリング』
『アクト・オブ・キリング』
©Final Cut for Real Aps, Piraya Film AS and Novaya Zemlya LTD, 2012

[シネママニエラ]60年代のインドネシアで起きた虐殺の実行犯たちが、その殺人を再現して映画を作るという前代未聞の手法が公開前から大きな話題を呼んだドキュメンタリー映画『アクト・オブ・キリング』が日本公開を迎え、初日と2日目の全10回すべて満席のスタートを切った!

世界60以上の映画賞を受賞し、本年度アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にもノミネートされた本作。大虐殺の実行者が、驚くべきことにいまも“国民的英雄”として楽しげに暮らしている姿を捉えており、彼らが嬉々として過去の行為を再現していくもの。しかも、本作がアカデミー賞候補となったことで政府が事実だと認めたといういわくつき。

ジョシュア・オッペンハイマー監督は、人権団体の依頼で虐殺の被害者を取材していたが、当局から被害者への接触を禁止され、対象を加害者に変更したことで、本作は誕生している。それゆえ、スタッフも大部分が「匿名希望」としてクレジットされているぐらいに、危険を伴う内容だったというわけ。

製作を務めているヴェルナー・ヘルツォーク監督も「少なくともこの10年、これほどパワフルで、超現実的で、恐ろしい映画を観たことがない。映画史上に類を見ない作品である」とコメントを発表している。覚悟して臨んで欲しい1作だ。

2012年/デンマーク・ノルウェー・イギリス合作映画/121分
原題=THE ACT OF KILLING
日本公開=2014年4月12日
配給=トランスフォーマー
公式サイト http://www.aok-movie.com/
©Final Cut for Real Aps, Piraya Film AS and Novaya Zemlya LTD, 2012

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