[シネママニエラ]サンダンス映画祭ドキュメンタリー部門の監督賞受賞をはじめ、50を超える世界中のメディアの賞を独占した実録映画『クィーン・オブ・ベルサイユ 大富豪の華麗なる転落』の公開日が決定した。
アメリカンドリームの教訓と課題
本作が捉えるのは、ジョージ・W・ブッシュを大統領にのし上げた男と言われる不動産王のデヴィッド・シーゲルと元ミセス・フロリダの妻ジャッキー。2,500平米もの大邸宅で贅沢三昧の暮らしを送っていた二人が抱いた野望の頂点は、アメリカ最大の邸宅を作るという夢。その総工費は100億円、10のキッチン、15の寝室、30のバスルーム、500名収容のパーティーホールなどを擁する8,500平米の新居。ホワイトハウスの2倍近くの大きさ。建設は順調に進んだ。
アメリカ最大の大豪邸“ベルサイユ宮殿”をフロリダに建設する姿を描くはずだったところが、リーマンショック(世界的大惨事は2008年、アメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻により世界的な金融危機)により一転。
壮大なアメリカンドリームを記録すること6割の段階で、計画のとん挫とシーゲル家の転落を捉える内容に変わっていった。(ちなみにデヴィッドは本作の公開差し止めの訴訟を起こしたのだとか)。そんな大富豪の姿を追う今作が公開されると、全米で2億円を超える異例の大ヒットとなったというから皮肉だ。
映画『クィーン・オブ・ベルサイユ大富豪の華麗なる転落』は、2014年8月16日[土]より新宿武蔵野館ほかにてロードショー
2012年アメリカ、オランダ、イギリス、デンマーク合作映画/100分
原題=THE QUEEN OF VERSAILLES
日本公開=2014年8月16日
配給=スターサンズ
©2012 Queen of Versailles, LLC. All rights reserved.
公式サイト http://www.queen-cinema.jp/
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