答えがないからこそ、もっと知りたいと思わせる
本作は、第9回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した乾緑郎の小説「完全なる首長竜の日」を実写化しており、自殺未遂により昏睡状態に陥った淳美(綾瀬)を救うため、淳美の恋人・浩市(佐藤)が、センシングと呼ばれる特殊な医療技術を使い、彼女の意識下に入っていくロマンティック・サスペンス。黒沢監督は、映画『インセプション』のような構造と、『ハリー・ポッター』のようなファンタジーを意識したそうだ。黒沢作品出演は7、8年ぶりという中谷は「人の心って、どうしてこんなに複雑で分からないんだろう。答えのない作品ですけれども、答えがないからこそもっと知りたいと思わせてくれる」と同作の魅力を語る。
「意識の中の芝居がほとんどだったため正解がなくて難しかったですが、黒沢監督を信じて一生懸命に頑張りました」と撮影を振り返る佐藤。さらに、佐藤が映画を鑑賞するルールに言及。「皆さん、きっとどこかで映画は笑わなきゃいけないとか、泣かなきゃいけないとか。後半に向けて、どんどん盛り上がっていかなきゃいけないとか、理解しなきゃいけないとか、映画のルールが知らず知らずのうちにあると思います。ですが、この映画は違います! ぜひ天才・黒沢清監督の作る世界観を理解するのではなく、感じてほしいです」
これを一気に語ってみせた佐藤に、思わず綾瀬が「かっこいい!」と声を上げる。互いに共演してみた印象などを語ったこの日、実はそんな綾瀬の心を鷲掴みにしていたのは(特に劇中のヌメッとした)首長竜だと判明。綾瀬は「首が長いところが好き。(では、キリンも?)キリンはちょっと違うんです。首だけでなく足も細いじゃないですか。でも首長竜は首だけ細長くて、ほかはズッシリ。このバランスがいいんです」と熱く語っていた。
日本公開=2013年6月1日
配給=東宝
公式サイト
©2013「リアル~完全なる首長竜の日~」製作委員会
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