女性映画『8人の女たち』『スイミング・プール』等で国際的な評価を得ているフランス出身の映画監督フランソワ・オゾン。彼の最新作となる映画『ポティッシュ(原題)』、邦題『しあわせの雨傘』が、第67回ヴェネツィア国際映画祭にてお披露目されました。
すると仏の大女優であるカトリーヌ・ドヌーヴが、まさかの真っ赤なジャージ上下姿で家事&ジョギングする姿が! その衝撃(笑激?!)的な姿をぜひとも動画で、ご確認ください。
同作は、映画『夜ごとの美女』の脚本家、ピエール・バリエ 、ジャン・ピエール・グレディによる舞台劇をオゾン監督が翻案し、主演は仏の大女優カトリーヌ・ドヌーヴが務めています。共演は、ジェラール・ドパルデュー、ファブリス・ルキーニ、カリン・ヴィアール、ジュディット・ゴドレーシュ、ジェレミー・レニエ。
ドヌーヴとオゾン監督のコラボは、『8人の女たち』以来の2度目。ドヌーブが演じるのは、雨傘工場を運営する亭主関白な夫に連れ添うスザンヌ・プジョー役。朝のジョギングを日課とする幸せなブルジョワ妻だったが、夫ロバートに対する反発で従業員がストを決行し、ロバートは心臓発作で倒れてしまう。そこで、スザンヌが工場を切り盛りすることになるという物語。
ヴェネツィア国際映画祭の記者会見で、オゾン監督は、「本作のテーマは“ひとりの主婦が色々と問題を乗り越えて、自分の居場所をみつける”という、とても普遍的なもの」と前置き。そして「全体的にはコメディートーンだが、リアリティも重要だと感じた。観客にとって共感できるヒロイン像となるよう、ドヌーヴと話し合った結果、ドラマと笑いの要素が融合した作品に仕上がった。『シェルブールの雨傘』にかけた邦題『しあわせの雨傘』は、とても詩的で美しいタイトルで気に入っている」とコメント。
衣装として、赤いジャージ上下の着用が求められたドヌーヴだが、これまでの優雅なイメージとのギャップが良い、と女性陣からの評判は上々。記者会見でのコメントは下記のとおり。
「若い時に何をしたいかわからなかったり、自分が思っているのと違った形で人から受け取られたりもしたけど。これまで自分の存在が、“ポティッシュ(=飾りモノ)”だったことはないと思う。いまだに男女平等かと聞かれると、そうじゃない部分が多いから、女性の地位向上の為に協力していきたいわ。私は自分のことをコメディエンヌだとは思っていないけれど、コミカルな役を演じるのは大好きなの! 劇中で唄うのも演技とはまた違った面白さがあって楽しいものよ。だから劇中で唄うのが、この作品で最後の機会にならないことを願うわ(笑)」と記者に語り、作品の出来栄えに満足している様子。
仏の大女優が赤ジャージ姿で家事&ジョギングする
映画『しあわせの雨傘』予告編
原題=POTICHE
日本公開予定=2011年正月第2弾
配給=GAGA
公式サイト
仏サイト=http://www.potichelefilm.fr/
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